四十肩・五十肩についてのお悩みは非常に多く、その痛みや動きにくさは日常生活に大きな支障をきたします。この記事では、四十肩(五十肩)がどのような段階を経て進行するか、そして正しい対処法について解説します。特に、ピラティスを活用した効果的なケアのポイントについても触れています。
四十肩の3つの時期と適切な対処法
四十肩や五十肩の症状を効果的に改善するためには、症状の進行時期を正確に把握し、それに合った対処を行うことが重要です。四十肩は大きく3つの時期に分かれており、それぞれに合ったケアが必要です。
①炎症期(急性期)
症状:
肩に強い痛みがあり、特に夜間に痛みが強まります。この時期は肩を動かすことが困難で、痛みが続くため生活に支障が出ることも少なくありません。
対処法:
この時期はまず医師の診断と指示を受け、痛み止めの薬や湿布を使って痛みを和らげましょう。安静が第一ですが、専門的な指導のもと、無理のない範囲で肩や体幹を動かすことも大切です。
※ただし、自己判断でのマッサージや過剰な動きは逆に悪化を招く可能性がありますので、注意が必要です。
②拘縮期(慢性期)
症状:
炎症が少し治まり、安静時や夜間の痛みが和らいできます。ただし、まだ肩を動かすと痛みを感じ、肩関節が硬くなる時期です。この時期は、肩の可動域が制限され、腕が上がりにくくなります。
対処法:
この時期は、痛みの出ない範囲で肩を少しずつ動かすことが大切です。硬くなっている肩をほぐし、徐々に可動域を広げていくことが目標です。ピラティスでは、肩関節をゆっくりと動かしながら筋肉の柔軟性と安定性を取り戻すアプローチができます。
③回復期
症状:
肩の痛みがほとんどなくなり、肩を動かすことが徐々に可能になってきます。ただし、この時期に適切に動かさないと、肩の硬さが残り、将来的に可動域が制限されることがあります。
対処法:
回復期には、肩や肩甲骨、背中周りを積極的に動かすことが必要です。ピラティスでは、この時期に肩甲骨や背骨の動きをサポートし、筋肉のバランスを整えることで、柔軟性と筋力を回復させます。適切な動きを身につけることで、再発を防ぎ、日常生活でのスムーズな動きが取り戻せます。
なぜ湿布だけでは改善しないのか?
湿布は炎症を抑える効果があり、炎症期には有効ですが、それ以降の拘縮期や回復期には不十分です。肩の硬さが残っている状態を放置すると、肩関節の位置が悪くなり、周囲の筋肉がさらに硬くなることで再び肩に負担がかかり、痛みがぶり返すことがあります。
肩にとって良い状態を保つための条件
肩を健康に保つためには、次の3つの条件が重要です
- 肩甲骨が安定して自由に動くこと
肩甲骨が安定して動くことで、肩の動きがスムーズになり、負担が減ります。 - 背骨が自由に動くこと
背骨が硬くなると、肩の可動域が制限されるため、背骨の柔軟性を保つことが重要です。 - 肩周りの筋肉が柔らかいこと
筋肉が硬くなると肩関節に負担がかかるため、筋肉の柔軟性を保つことが、肩の動きをスムーズにする鍵となります。
これらの要素を満たすことで、肩に適度なスペースが生まれ、ストレスの少ない動きが可能になります。ピラティスでは、このバランスを整えることで、肩の健康を保つことができます。
五十肩や四十肩でお悩みの方へ
もし、肩の痛みや硬さでお悩みなら、まずは適切な時期に応じた対処法を行うことが大切です。当スタジオでは、理学療法士によるピラティスを通じて、肩の可動域を広げ、痛みを和らげるお手伝いをいたします。
「肩の痛みが長引いている」「どうすれば改善できるのかわからない」と感じている方、ぜひ一度ご相談ください。あなたの症状に合ったメニューを作成し、無理なく回復をサポートします。